夫の仕事でアメリカに渡ってから30年が経とうとしています。
その間、舞台制作などに携わるかたわら、大手音楽教室や自宅にてピアノ指導を行ってまいりました。アーバインにあるピアノ教室「前重めいこピアノレッスン」は「レッスンが待ち遠しくなるピアノ教室」と多くの生徒さんに通っていただいています。
ピアノ指導のかたわら、全米でも有数の芸術系チャーター校Orange County School of the Arts(OCSA)で8年間にわたって、ミュージカル科の伴奏者を勤めました。そこでは、夢に邁進する若者たちに多く出会い、頼もしさと誇らしさを感じました。と同時に、才能がありながらも挫折し、学校を去っていくこどもたちの後ろ姿を不甲斐ない思いで見送ることもありました。
学校退職後、「脳大成理論」と出会い、そうした挫折ですら脳の働きなのだと知ることになりますが、もっと早く知っていれば、才能ある若い人たちを救えたかもしれないと思うと残念でなりません。
私には娘が一人いますが、この子が2歳の時、友人でもある児童心理学者に私は「母性が少ない」と診断されました。おそらく、他のお母さんのように自然な愛おしさでもって我が子に接することができないのでしょう。
素質として母性が少ないなら、目標を持ってこの子を育てようと決めた私は、自立ができる子として育てることを最終目標にし、「自分の夢を明確に持ち、実現する」子育てを目指しました。
その結果、OCSAミュージカル科(倍率40倍)、ペンシルベニア州立大学演劇科(倍率100倍)、UCLA、ニューヨーク大学など、難関校受験を突破、現在、大学でミュージカル女優の夢をかなえつつあります。
また、難しいと言われる日本語の習得に関しても、毎朝読み合わせを3歳から18歳まで継続することで、日本語学校(小学校)経験2年のみで、通訳、翻訳(技術書、小説)もこなせるバイリンガルに育ちました。
特に飛び抜けた才能があるわけでもない娘がなぜこのようなことができたのかも、のちに知り得た「脳大成理論」で答え合わせをすることができました。
もし私が、娘の小さい時、せめて10年前に「脳大成理論」を知って子育てをしていたなら、これほどまでに試行錯誤はしなかったと思います。
みなさまには、ぜひ「脳大成理論」を学んでいただき、楽しく夢のある子育て、未来志向の人生を歩んでいただきたいと思います。
広島ノートルダム清心中高等学校卒業。エリザベト音楽大学音楽学部音楽学科、同音楽学科修士課程を首席で卒業。同後期博士課程満期終了。学生時代より旧姓の「梶田明子」名義で音楽関係の文筆・翻訳を行う。講談社「グローブ音楽大辞典」、国立音楽大学学長武田忠善ファーストアルバムCD解説など。
Orange County School of the Arts(OCSA)のミュージカル科元伴奏者。